◦ちゅっちゅっ期の口腔の特徴哺乳時期の飲みこみかたは「乳児嚥下」といい、大人と異なります(図8)8。乳首を口の奥までくわえながら舌を下顎前歯部歯槽堤まで前方突出し、顎を開閉運動することで吸うことができます。また、赤ちゃんの口腔内は哺乳のときに口腔内をより陰圧にできるように、特有の形態が備わっています(図9)。食べる機能の発達と成長の過程傍歯槽堤/副歯槽堤吸啜窩を形づくる周囲の隆起(歯が生えてくる歯槽堤の内側にもう一層ふくらみがある)下顎歯槽堤前歯が生える部分が隆起している31舌喉頭蓋口蓋垂乳汁の流れ舌は波動状運動(舌の前方部から後方部にかけて順に挙上する波のような運動)を行い、舌背を押し下げることで乳首から乳汁をしぼりだすことができる。また大人と違い喉頭の位置が高く、呼吸が早くて浅いため、哺乳中に呼吸をしていても誤嚥しにくい。[参考文献8より引用改変]➡ 空気➡ 母乳・食べもの図8図9吸啜窩口蓋の中央部に乳首が入るための深い陥凹が見られるBビシャichatの脂肪床口腔内の陰圧をより高める、頬粘膜に脂肪の詰まった乳黄色の膨隆が見られる顎間空隙上下顎の歯槽堤を合わせると前歯部に乳首が入るスペースがみられる。乳児嚥下 乳児の口腔の形態的特徴
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