診察室でもぐもぐの発達を支える本
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◦原始反射(哺乳反射)原始反射とは赤ちゃん特有の哺乳運動で、自分の意志ではなく触覚刺激に2口腔とその成長に関する基礎知識30乳首を探す反射のこと。口角や頬を指で触ると、刺激された側を向いて口の中に取りこもうとする反応が見られる。つんつん乳首を捕えようとする反射の こと。口唇を指で触れると口唇を丸めて捕えようとする。ぱくっ乳首を吸う反射のこと。前方から入ったものを舌で包みこんで波動状に動かすことで吸う。ちゅっちゅっ(捕捉反射)生後1~4ヵ月ごろは、まず赤ちゃんは母乳や育児用ミルクを飲むことで栄養摂取を開始します。この哺乳にかかわる機能はお母さんのおなかの中にいるときにすでに発達しているため、生まれてすぐに哺乳ができるようになります。よって引き起こされる一連の反射運動(不随意運動)のことです(図7)。胎生(受精から出生までのお母さんのおなかにいる時期)8週ごろからこの反射が徐々に開始していき、胎生32週ごろには乳首を吸うための「吸きゅう啜てつ」と、吸ったものを飲みこむ「嚥えん下げ」の調和がとれるようになります。赤ちゃんは生まれるまでの数ヵ月間、お母さんのおなかの中で指しゃぶりをしたり羊水を飲みこんだりすることで、こうしたお乳を飲むための練習をしています。図7探索反射口唇反射吸啜反射① 哺乳時期 ちゅっちゅっ期 (経口摂取準備期)原始反射(哺乳反射)

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