▢❻歯肉縁下う蝕超重要 妥協案によって予後が変わることを確実に伝える.この17項目の治療が1つ欠けても包括的治療にならない!76▢❶顆頭安定位▢❷咬合高径▢❸側方運動▢❹前方運動▢❺咬合平面▢❶深い歯周ポケット▢❷骨の形態異常▢❸根分岐部病変▢❹歯肉-歯槽粘膜の問題▢❺欠損部歯槽堤の形態異常▢❼歯の位置異常▢❶根尖病変▢❷不良根管充填▢❸エンド-ペリオ病変▢❹歯根破折▢❺不良コア 歯科医療で治療計画の立案にあたり「臨床の幹:3領域(現状の検査17項目)」がなぜ重要なのか,本章で説明していく. まず,歯科医師約30名に行ったアンケート結果から浮かび上がった臨床における疑問点をここに挙げる.歯科医師歴10年前後の多くが,以下の内容で悩んでいるのが現状である.・咬耗により咬合高径の低下した下顎位は,咬合挙上するべきかどうか?・現在の下顎位は正しいのか?(矯正治療が必ず必要なのか).矯正治療を受け入れない妥協的治療は,どこがゴールか?・抜歯予定歯の選択・歯周外科と補綴,術者自身が歯周外科をできないからと,補綴治療のみで終了してよいのか?・全顎的歯周疾患の治療計画・治療費と治療計画の両立,ライフステージの配慮 歯科医師の悩みはつきないが,たとえば,歯周疾患,不良補綴装置,根尖病変,それにともなう不良習癖による咬合の乱れ,顎関節症等の多数の要素が組み合わさった患者さんの治療方法を今まで学んだ記憶があるだろうか? おそらく歯科医師の多くが,縦割りで教わったそれぞれの専門科目を何となく経験でカバーしているのが現状であろう.しかし,口腔内の疾患を17項目に分けて,治療順序を明確にすることができれば,自ずとゴールは見えてくるのである.このゴールを患者さんと共有するために,今から治療順序と17項目をどこに当てはめればよいのか,解説していく. では,まずは現状の検査17項目とは何か,さらに,これらの項目をいつ行うべきかについて説明する.咬合咬合の5つの問題点ペリオペリオの7つの問題点エンドエンドの5つの問題点はじめに臨床の幹:3領域(現状の検査17項目)とは?
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