図解矯正歯科治療が面白いほどわかる本
3/6

海面骨の中に植立しており,固定が弱い.分厚い皮質骨に囲まれており,固定が強い.図56 上顎,下顎におけるアンカレッジの特徴.ヘッドギアヘッドギア図57 アンカレッジを補強してくれる助っ人たち.多くの症例でトルクをかけて歯体移動させるため,前歯の固定が強まる.・傾斜移動させるため,弱い力で動かすことができる.・上顎前歯よりも歯根表面積が小さい.上顎臼歯上顎臼歯下顎臼歯下顎臼歯上顎前歯上顎前歯下顎前歯下顎前歯歯科矯正用アンカースクリュー歯科矯正用アンカースクリュー臼歯臼歯①固定の強化:上顎両側大臼歯がバーで固定されることにより,同歯の近心移動,近心ローテーションが起こりにくくなります.②上顎大臼歯の回転防止③上顎側方歯群のバーティカルコントロール:口蓋から2〜5mm程度浮かせて設定することにより,舌圧による圧下力を臼歯に加えることができます.④上顎大臼歯間幅径の拡大・縮小,回転,トルクなどの調整が可能.バラタルバーバラタルバー前歯前歯 ほかには,成長期のマルチブラケット治療では「上p49  顎骨に勝る下顎骨の前方への成長(p.123参照)」がある症例が多く,上顎がアンカレッジロスを起こした分を,この下顎骨の前方成長がカバーすることにより,Ⅰ級が保たれているということもあります. パラタルバーは,左右の上顎大臼歯を口蓋を横切るバーによって固定する装置です.以下のような作用があります(図58).138p31 p31 p49  (1)パラタルバー

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る