ジルコニアセラミックスのためのチェアサイド&ラボサイドコミュニケーションabcedf図16 口唇と歯の調和も問題ないと思われた。107 再補綴治療にあたり、₂、₂は近遠心幅径および頬舌的な骨幅が不足していたため、旧補綴装置と同様に右上₂、₂ブリッジを計画した。₁₁は、強度の確保と、₂、₂の近遠心幅径を確保するため、クラウンで補綴を行う計画とした。₂₂ブリッジとすると支台歯の平行性確保のため支台歯形成量が多くなるので、歯質の保存を図るため、正中部分は連結せずセパレートすることとした。6前歯の強度と形態・色調の連続性を得るため、モノリシックジルコニアクラウンで補綴治療を行うこととした。 上顎前歯部にモノリシックジルコニアを使用して補綴治療を行う際、完成後の大幅な色調や形態の修正が行うことは難しい。そのため、ファイナルプロビジョナルレストレーションで審美性や機能性の確認を十分に行い、ステイニング前のジルコニアの試適を行い、シェードテイキングや咬合、プロキシマルコンタクトの調整などを適正に行って完成させる必要があると思われる。Part2-4図14a〜f 副歯型模型、歯列模型のワックスモデルおよびステイニング後のファイナルレストレーション(担当歯科技工士:倉本慎也氏〔岩田歯科医院〕)。ワックスモデル上で支台歯の色調の影響を確認しながら、ジルコニアフレームのステイニングを行った。図15 ファイナルレストレーション装着時。色調、形態の連続性と調和を認めた。モノリシックジルコニアの場合:まとめクラウンの支台歯形成 前歯の場合
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