❶ まず術者が力を抜く❷ インジケーター挿入の障害になりそうなものを見❸患者にも力を抜いてもらう❹ フィルムカバーを用いる舌の力を抜いてください36極めておく下顎隆起の存在はインジケーター挿入の難度を上げる。インジケーターが触れないよう、ゆっくり、そして「器具を入れていきます」という声掛けをしながら、舌と歯列の隙間にそっと挿入していく(声掛けをすることで、患者に不意の痛みを与えずにすむ)。また舌を挟みそうであれば、舌を軽く上げてもらうなどして、軟組織にインジケーターが当たらないように気をつけるインジケーターの持ち方下顎隆起患者への声かけフィルムカバー[Edge-Ease®]デンタルエックス線写真の撮影は、あまりに時間がかかったり、痛みを与えてしまうと、患者の信頼を失いかねないため、すべての工程をできる限りスピーディーに行うことが重要であ術者の力みは患者に伝わり、患者も力んでしまう。まずは術者が力を抜いて動作を行う。インジケーターは指2本で優しく持ち、口唇の排除も力を入れずそっとずらすように行う。舌に力が入っている場合は、「舌の力を抜いてください」と声かけしながらインジケーターを挿入していく。舌の力がどうしても抜けない患者には、左手の人差し指で舌下部を触りながら、「ここの力を抜いてください」と伝える。またインジケーターを口に入れた後に「噛んでください」というのではなく、「(歯で)軽く押さえてください」と言うと、患者が不必要に力むことがなくなり、またバイトピースを潰しすぎることもなくなる。必要であれば、フィルムの端を折らない程度に少しだけ舌側に曲げることもある。口腔内に入れたときの圧迫感や痛みが多少楽になる。それでもフィルムが痛くて挿入が難しいケースでは、無理をせずにフィルムカバーを使用する。る(具体的には1枚あたり30秒〜1分程度)。しかし、簡単な作業ではないため、細やかな気遣いと日々の鍛錬が必要である。痛みを与えないフィルム位置づけのポイント
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