PART3PART1PART2PART4b図5a,b a:充填研磨後.b:咬合関係の記録の口腔内写真.c図4a~d a:歯肉側壁から窩底部にかけての充填.b:遠心辺縁隆線部の築盛.c:主隆線の築盛.d:副隆線を含む部分の築盛.症例1:大臼歯Ⅱ級コンポジットレジン修復 患者は27歳,女性.主訴は右下奥歯がしみることで来院.下顎右側第一大臼歯の実質欠損(図1)とエアーによる誘発痛を認めた.患者は,保険内であれば金属修復ではなく歯冠色材料での修復を希望され,下顎右側第一大臼歯う蝕症2度の診断のもと,コンポジットレジン修復を行った. 浸潤麻酔後,う蝕検知液と触診に基づきう窩の開拡後,窩洞形成を行った(図2).その後,ラバーダム防湿下で隣接面にマトリックスを設置した(図3).接着操作を施した後,オレンジフィルターを介してマイクロスコープ下でまず歯肉側壁から窩底部にかけてフロアブルレジンにて充填を行い(図4a),次に窩洞の単純化を図るため遠心辺縁隆線部の築盛を行った(図4b).咬合面部は残存する咬頭の位置関係を参考にコーンテクニックで主隆線を築盛し(図4c),副隆線を含むその他の部分をそれぞれ充填した(図4d).術前・充填研磨後・咬合関係の記録か2 マイクロネイティブ世代は,マイクロスコープをこう使う!図1 下顎右側第一大臼歯の実質欠損.134別冊the Quintessence 「マイクロデンティストリー YEARBOOK 2022」図2 窩洞形成直後.abad21図3 隣接面マトリックスの留置.保存修復筆者が考えるマイクロスコープの利点・欠点症例1
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