マイクロデンティストリー YEARBOOK 2022
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PART2PART3PART4PART1土田晃太郎私の歯周外科図1 筆者の手術の様子.別冊the Quintessence 「マイクロデンティストリー YEARBOOK 2022」19 歯周治療の目的は炎症のコントロールを行い,さらなる歯周組織の破壊を防ぎ,天然歯を保存することである.プラークの温床となる歯石の除去と,プラークコントロールの行いやすい歯周組織の形態の獲得のために歯周外科治療は行われてきたが,失われた歯周組織を再生させ,安定させることが歯周治療の究極の目標である. 歯周組織再生療法は1960年代から現在に至るまで,骨移植,GTR法,EMDや成長因子などさまざまなテクニックや材料など治療のオプションが多岐にわたって行われてきた.近年では,歯科用マイクロスコープや歯科用内視鏡などのデジタル機器を応用した,患者の心身の負担の軽減と創傷治癒を考慮した低侵襲な歯周外科治療の開発が進んでいる(図1,2).このようなテクノロジーは歯周治療をさらに正確に,精密に行うために欠かせないツールの1つになりつつある.図2 マイクロスコープは小さな術野でも明視野を確保しやすい.宮崎県開業 土田歯科医院連絡先:〒880‐0879 宮崎県宮崎市宮崎駅東1‐3‐61はじめに:昨今の歯周外科について私の歯周外科:NIPSA,EPPTを中心に

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