abcefg IYREGRUS LARODNA LATNEDCISAB : RANMES LAUSIVd図18d ₈部のCT画像.₈歯根の舌側中央部に下顎管が嵌入して走行している.局所麻酔下で歯冠舌側半分を除去し,歯根頬側の骨と歯根の頬側歯質を削除して頬側にスペースを形成し,歯冠舌側に倒し,頬側に移動させて抜歯した.知覚鈍麻は生じなかった.55図18a ₈₈歯根と下顎管が交差した症例②.図17aと同様に,₈₈歯根と下顎管の重なりが黒い帯状部(darkening of the root)として描出されている.外来局所麻酔下で抜歯したが,神経障害は生じなかった.図18b,c ₈部のCT画像.₈歯根と歯根のほぼ中央部を横走する下顎管が同一断面に描出されている.図18e〜g 抜歯方法,抜去歯,下歯槽神経の露出.e:歯冠舌側を分割除去して舌側にスペース形成し,歯冠を舌側に回転させるように倒して抜歯した.f:抜去歯.歯根に下顎管の圧痕(溝状陥凹)あり.g:下歯槽神経が露出したが,知覚鈍麻は生じなかった.口腔外科医は抜歯が上手でなくてはならないChapter1-1等,外来の局所麻酔下で十分抜歯可能である(図17,図18).患者の快適さを重視することにまったく異論はないが,一般的に患者は抜歯が怖いものであって,単に患者が怖くないこと,痛くないことを望んだからいう理由だけで安易に全身麻酔で抜歯していては,口腔外科医としての技量が低下するのではないかと懸念する.局所麻酔で抜歯できる症例を,口腔外科医としての抜歯の技術,技量を高める努力をせずに安易に全身麻酔に逃げてはならない.
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