a図14a,b ₆抜歯後.ピエゾとボーンキュレットにて抜歯窩を徹底的に搔爬.破折した近心根には骨再生を期待してリフィット デンタルを填入.遠心根は健全で感染していないためテルプラグ填入のみとした.c図16 a,b:近心根相当部の組織像.c,d:遠心根相当部の組織像.リフィット デンタル填入した近心根相当部は破折により骨吸収をきたしていたものの良好な骨再生を示した.一方でテルプラグを填入した健全な遠心根相当部は骨再生はまばらな感じであることが印象的であった.抜歯窩にリフィット デンタルを填入することが骨再生に非常に有効であることが示された.babd する評価は大きく分かれた.すなわち非常に良好な骨再生を示すという意見と,やってみたがあまり大した効果が得られなかったと相反する見解に分かれた.ネガティブな見解の多くは,抜歯時点において早期にリフィット デンタルの逸出が認められた症例であると推察された.したがって初期の段階で,抜歯窩からのリフィット デンタルの逸出を阻止することができたならば,良好な結果を示すと思われた.事実このような初期の段階,とくに抜歯後1週間程度での逸出を阻止する工夫をし始めたところで,リフィット デンタルの骨再生が非常に効果的とする意見が多くなってきた. 症例3:リフィット デンタルによる特徴的な 骨再生を示す典型例 リフィット デンタルによる特徴的な骨再生を示した症例を図18〜25に示す.抜歯より6か月程度経過したインプラント埋入時の骨の組織像を図26に示す.リフィット デンタルによる骨再生は良好で粒子などの残存が認められないことが特徴的である.従来リッジプリザベーションにおいて抜歯後骨移植材料を填入した場合,創部の一次閉鎖は骨の再生に大きな影響を与えないことが報告されている.しかしながら実際の臨床では,非吸収性のメンブレンや吸収性メンブレンを用いて完全ではない,すなわち一Clinic Report 107Clinical Report 107図13 初診時.₆近心根に頬舌的な破折線(矢印部)を認めた.図15 プリザベーション後5か月.インプラント埋入時.遠心根相当部(矢印部)にはいまだ陥凹が認められた.中心の穴はスターティングポイント.深部深部リフィット デンタル填入浅部浅部リフィット® デンタルテルプラグ填入症例2:抜歯窩にリフィット デンタルを填入することの優位性を実感した症例
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