f図4f,g 術直後のCTパノラミック画像と同CTクロスセクショナル画像.洞粘膜を破ることなく洞粘膜が剥離・挙上され,内側壁まで移植材がまんべんなく填塞されている.自然孔の開通もみられる.c図4c~e a:洞底部~遠心部の剥離,b:近心壁の剥離,c:内側壁の剥離.上顎洞底最深部が大臼歯部にあり,洞底が比較的なだらかな形態の場合は,骨に沿わせて粘膜剥離子を進めやすく,洞粘膜剥離時に粘膜を穿孔するリスクが低い.a図5a,b 術前CT3D画像と同CTパノラミック画像.上顎洞が大きく,近心壁が前歯部付近まで及んでいるものは難易度Tである.上顎洞近心壁が鋭角に前歯部付近まで及んでいる形態に対して,図3a同様に頬骨下凌付近に開窓すると(赤楕円),開窓部から近心壁までの粘膜剥離(赤矢印)はブラインドとなり剥離子を骨にそわせながら上顎洞粘膜を剥離することが困難であり,近心鋭角部で粘膜を損傷しやすい.このような形態の場合,青楕円で示すように開窓部を上顎洞近心壁付近に設けることにより,剥離子を明視下に骨にそわせながら進めやすくなり,近心壁鋭角部を鈍的にアプローチすることが可能となる.その結果,上顎洞粘膜を損傷することが防げる.f図5f,g 術直後のCTパノラミック画像と同CTクロスセクショナル画像.洞粘膜を破ることなく洞粘膜が剥離挙上され,内側壁まで移植材がまんべんなく填塞されている.自然孔の開通もみられる.c図5c~e a:洞底部~遠心部の剥離,b:近心壁の剥離,c:内側壁の剥離終了時.開窓部を上顎洞近心壁付近に設けることにより,剥離子を明視下に骨に沿わせながら進めやすくなり,近心鋭角部を鈍的にアプローチすることが可能となる.4abdegbdeg図4a,b 術前CT3D画像と同CTパノラミック画像.上顎洞最深部が大臼歯部にあり,洞底が比較的なだらかな形態は難易度Sである.上顎洞粘膜を損傷しないためには,剥離子の先端が骨から浮かないように必ず骨に沿わせながら進める必要があり,このような形能は骨に沿わせて粘膜剥離子を進めやすい.ラテラルウインドウテクニックの開窓に際して,これまで頬骨下凌部付近に開窓することが推奨されていたが(赤楕円),このような上顎洞形態の場合は本方法でよいと考える.75難易度S難易度Tサイナスフロアエレベーションをより安全に行うための難易度分類
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