ブックタイトルapollonia_201512

ページ
20/32

このページは apollonia_201512 の電子ブックに掲載されている20ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

apollonia_201512

2015.12 06810年前との比較 今回の調査は、全国から、前回より多い76医療機関、20団体がアンケートに協力。自由記載を大幅に拡充することで、より生の声を集めることができました。 では、がん体験者の悩みや負担を統計的に分析することの意義はどこにあるのでしょうか。サテライトミーティングの席上、山口総長は「これまでの医学は病気の研究を主眼としてきたが、患者の研究はほとんどされてこなかった。がん体験者が抱える多様な苦悩や負担を分析可能なまで整理することが重要なのだ」と強調しました。 生の声を分析するには、分類、整理の基準が必要になります。同センターでは、がん患者の悩みや負担を大分類(15項目)、中分類(40項目)、小分類(133項目)、細分類(579項目)に整理。これらを、「診療上の悩み」「身体の苦痛」「心がん体験者4,054 人の声「薬物療法の副作用」が急増「心の苦悩」が減少静岡がんセンター実態調査より 静岡県立静岡がんセンター(山口建総長)は、「2013がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査」をまとめ、9月8日の静岡がん会議サテライトミーティングで発表しました。これは、初の「がんサバイバー調査」として、国の対がん政策にも反映された2003年の第1次調査(N=7,885)を引き継ぐものと位置づけられています。がん医療の技術は急速に進歩しており、「手術・入院」から、「放射線・薬物療法、通院」を主軸にするものへと変化。これに伴い、がん体験者を取り巻く療養環境も変化しています。10年間で、がん体験者の声にはどのような変化があったのでしょうか。●取材・文:編集部参考資料: 静岡県立静岡がんセンター「2013がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査」概要報告配布資料「がんと向き合った4,054人の声」