ブックタイトルアポロニア21 2013年7月号

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075 2013.07 CAD/CAM技工は歯科を変えるか?他業種参入、国際展開の可能性マテリアルの開発にギャップ―今回のIDSに参加した歯科医療関係者のほとんどが、「とにかくCAD/CAMがすごかった」と言います。これまで歯科と関係のなかった企業の参入もあり、出展者の1割以上が何らかの形でCAD/CAM技工に関わっていました。「CAD/CAMは歯科医療を変えるか」というのが今回のテーマです。よろしくお願いします。安田 取引先の歯科技工所がCAD/CAMのシステムを導入したため、間接的に私もCAD/CAM技工に関わっているのですが、これまでの常識を変えなければならないのかなとも感じています。機器にもよると思いますが、歯冠修復で理想とされるフリクショナルフィットを得られる技工物が少なくなり、試適時にクラウンが落ちやすいという印象ですね。バラツキを防いで効率性を上げるというCAD/CAMの利点にはつながっていないように思えます。 歯科医院が院内で利用する上では、特に光学印象システムを備えた小型CAD/CAMなど、・シロナが『セレック』を開発した当初に利点とした、チェアサイドでのクラウン作製という原点の部分で大きなアドバンテージがあるのは確かなのですが、信頼のおける歯科技工士の仕事に比べると、やはりまだ十分な精度に達したとは考えていません。ただし、質的な変化がCAD/CAM技工に起こっているのは事実だと思います。―どのようなことでしょうか。安田 ジルコニアの普及です。これはCAD/CAM技工でしか用いることのできないマテリアルで、特定のCAD/CAMシステムと特定のブロックが結びついて技術が発展してきました。現在では、器械そのものの開発競争よりもマテリアルの開発競争の方が重要な意義を持つようになっていると考えています。 しかし、肝心のジルコニアについては美的な側面で不満もあるため、ジルコニアのフレームをCAD/CAMで作り、ラボサイドでポーセレンを積層して焼成するという工程をお願いしています。かなり選択肢も増えてきましたが、イノベーションが必要なのは材料メーカーなのではないでしょ