歯周組織再生療法ポケットガイド
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フラップデザインと切開の基本c図9 低侵襲なフラップデザイン(MIST:aとmMIST:b〜d).歯間部歯肉への侵襲を小さくするためのフラップデザインが考案され,顕微鏡下のマイクロサージェリーで用いられている.歯間部歯肉が保護されるので,退縮の防止が期待できるが,適用可能な症例が限られること,また肉芽の掻爬や根面の清掃・滑沢化が不十分となりやすいことが難点である. ●ただし,これらのフラップデザインを適用できるのは,骨縁下欠損が限局した範囲にとどまっていて,頬側からのアプローチが可能な場合に限られる.●また,アクセスが限られるため,肉芽の掻爬や根面の清掃・滑沢化が不十分となりやすいのが難点で,それらの意味からは熟練者向きのフラップデザインといえる.MIST歯間乳頭部は剥離しないmMISTabd骨欠損75さらに低侵襲なフラップデザイン   【アドバンス】●歯間部歯肉への侵襲をより小さくするためのフラップデザインとして,MIST(minimally invasive surgical technique)やmMIST(modified MIST)が,また歯間部歯肉に切開を入れない方法としてEPPT(entire PPT),NIPSA(non-incised papillae surgical approach)などが考案され,顕微鏡下のマイクロサージェリーで用いられている(図9).

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