資料 もっと! 活用BOOK
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せっかく苦労して撮影した写真です。じっくり読み込んでから説明できるくふうが 赤ペンが歯科医師からのアドバイス。コメントは1回のみで、このあと説明の本番に臨む。●新人DHの場合、口腔内写真を説明しはじめる時期に数人の患者さんの「口腔内写真説明用紙」を作成し、どのような状態か、どう指導するかなどを書き出し、歯科医師からアドバイスをもらう(d)●説明の予習(口腔内写真説明用紙の作成)のため、スタッフが交代でフリーの時間が確保できるようにアポイントに余裕を持たせて調整している 初回の説明時に、正常像の写真を見ていただいたあと、ご自身の口腔内写真を見てもらい、現状が伝わりやすいようにしています。患者指導のヒント!歯肉の色や形態、質がわかりやすく写っているものを選び「説明ファイル」として用意している。正常像→歯肉炎→歯周病などの流れでどう変化していくのかを見てもらう。正常像との比較は、患者さんにとっても理解が深まるくふうですね!患者さんの行動変容につながった!見落としが減り、新たな発見もスタッフ間のばらつきが出ず、より規格性のある写真が記録できるようにし、もっと写真から情報を読み取る力をつけ、的確に伝えられるようにしたいです! ふだん口腔内をじっくり見る患者さんは少ないので、病態についてどこか他人事で危機感がない方もいらっしゃいますが、写真を見て知ることで関心を持ってくれ、主体性が増しました。さらに、写真で説明することで、モチベーションや信頼度が増し、その後のOHIの導入にもつながると感じています。 写真を繰り返し見ることで、診療時に見落としていたことや詳細な確認、新たな発見(とくに咬耗度、悪習癖による歯列の変化など)ができるようになりました。また、院内での相談時には、あいまいな記憶でなく明確に状態を共有でき、スムーズに申し送りや指示を受けることができるようになりました。資料活用で 臨床力 UP!写真を繰り返し見ることは、一度見ただけでは気づかなかったことが見えるなど、臨床力アップに必ずつながります。【症例】31歳女性で歯間清掃が徹底されておらず、喫煙習慣、間食などリスク要因が多かった(a)。はじめは歯科医院任せという雰囲気だったが、炎症部位を写真で確認したことで病態を明確に実感され、その後、「治すために、なにか自分ができることは他にありませんか?」と聞くなど、主体的に治療に参加してくれるようになった。喫煙本数が減ったり、態癖、長時間ガムを噛むなど生活習慣も自ら改善し、炎症も減少した(b)。bad25

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