攻めのクラウン・ブリッジ
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125Contents 8 補綴装置形態付与カントゥアガイドライン図10~12 辺縁歯肉の発赤の消失しない患者の中切歯断面を観察すると,歯冠部と歯肉に約1mmの段差があり,連続性のないことがわかる.このような症例はType1の円弧上に歯冠部が存在しなければならない.図13a Kayによると,萌出状態を矢状断でみるのと同じように,カモメの翼のように対称的となることが補綴装置に求められる79.図13b 正常な歯周組織において,頬舌断で歯冠部と歯肉のカントゥアを観察すると,このようなgull wing(カモメの翼),mirror image(鏡面構造)となるべきことをKay79,Abrams2は述べている.この考えにNameta circleを加えることにより,より明確な前歯部(審美ゾーン)の設計ができることとなる.図13c 桑田98もKayらと同様に,頬舌断の歯肉とクラウンの外形は密接な関係であることを指摘し,その1つの基準として“カントゥアガイドライン”を示した.②Type2 本来の歯軸方向より口蓋側に配列する場合,直径約48~50mmより歯冠部を口蓋側に配置する(症例66).③Type3 本来の歯軸方向より唇側に配列する場合,直径48~50mmより歯冠部を唇側に配置する(症例67). 補綴装置がNameta circleより外側にある場合,歯間乳頭は相対的に口蓋側に位置して陰をつくりやすくなり,逆にNameta circleより内側にある場合は,図10図11図12

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