歯医者さんに教えて! どんなお薬飲んでいますか?
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14狭きょうしんしょう心症心しんきんこうそく筋梗塞がある患者さん星島 宏/埼玉医科大学医学部臨床医学部門麻酔科血を固まりにくくする薬 抗血小板薬バファリン配合錠A81(アスピリン)プラビックス®(クロピドグレル硫酸塩)パナルジン®(チクロピジン塩酸塩)バイアスピリン®(アスピリン)エフィエント®(プラスグレル塩酸塩)オパルモン®(リマプロスト アルファデクス)ワーファリン(ワルファリンカリウム)イグザレルト®(リバーロキサバン)プラザキサ®(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩)ニトロール®R(硝酸イソソルビド)アイトロール®(一硝酸イソソルビド) フランドル®テープ(硝酸イソソルビド)ミオコール®スプレー(ニトログリセリン)エリキュース®(アピキサバン)血を固まりにくくする薬 抗凝固薬血管を広げる薬ベラパミル塩酸塩(ベラパミル塩酸塩)ジルチアゼム塩酸塩(ジルチアゼム塩酸塩)血管を広げて血圧を下げる薬 カルシウム拮抗薬テノーミン®(アテノロール) メインテート®(ビソプロロールフマル酸塩)心臓の働きを抑えて血圧を下げる薬 β遮断薬ニトロペン®(ニトログリセリン)硝酸エステル作用、カリウムATPチャネル閉口作用シグマート®(ニコランジル)こんなお薬、飲んでいませんか?服用薬Check Point 抗血小板薬や抗凝固薬は、血を固まりにくくする薬です。特に抜歯や歯ぐきの切除、嚢胞摘出などの歯科治療の場合には、主治医と相談のうえ、休薬していただくことがあります。 心臓に栄養や酸素を供給する血管(冠動脈)の病気により、心臓の筋肉(心筋)に酸素が十分にいきわたらなくなった疾患を「虚血性心疾患」と呼びます。虚血性心疾患には、冠動脈が完全に閉塞し心筋が壊死に至る「心筋梗塞」と、一過性の心筋虚血が起こる「狭心症」があります。症状として、狭心症では「急激に起こる2~3分の前胸部重圧感」があります。一方、心筋梗塞では胸痛が激しく、30分以上持続します。ニトログリセリンの舌下投与は、狭心症には有効ですが、心筋梗塞に対しては効果はありません。虚血性心疾患は、高血圧症や糖尿病、肥満、喫煙などが発症リスクとして考えられています。 なお歯科治療は、狭心症では発作後1ヵ月、心筋梗塞では発作後6ヵ月は応急処置のみでの対応になります。1硝酸薬注:写真の薬は、患者さんが用いる主な薬です。患者さんによって当てはまらない場合があります。

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