結果が出る!歯科衛生士を院内で教育する仕組みづくり
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⑴患者さんに選ばれる態度や発言をできることが、技術向上よりも大事 筆者は、歯科衛生士が入職後医院の理念の次に身につけるべきことは、施術よりも「医療人としての倫理観・歯科医療接遇」だと考えています。挨拶や笑顔、返事がしっかりでき、患者さんへ行う施術の説明ができるようになってから、気持ちがよい施術を行える技術を身につけ、さらに会話の技術を学ぶ、といったように進めます。 そもそも歯科医院で患者さんに快適なサービスを提供するのは、患者さん自らが病気を治そうという意欲を導き、これからもこの歯科医院に通い続ける必要があると評価していただくことがいちばんの理由です。そう考えると、患者さんが選んでくださるような信頼に値する態度や発言ができることが、技術の向上よりも先に必要になるのです。 それでは、自院の歯科衛生士が「歯科医療接遇」ができているかどうかを確認してみましょう。確認は、院長先生など1人が行うようにしましょう。おそらく、 ①新人でよくわからない②経験はあるけれど意識したことがない③今まで必要がなかったので、重要視していない の3パターンに分かれると思います。これをもとに、何を教える必要があるのか、誰がどんな方法で教えるのか、などの教育内容を決めていきましょう。医療人としての倫理観・歯科医療接遇を教育する11実 例 比較的歯科衛生士の勤務時間が短い土地にあるF医院は、新人だけでなく中途採用や子育てで臨床を離れているスタッフが働きやすい環境をつくるために、歯科衛生士・歯科助手・受付を完全に分業制にして、教育も別々に行っています。 その結果、歯科衛生士は歯科衛生士業に特化して働き続けられるため、細かい作業でのトラブルも少なく、シフトを組むのにも協力し合える医院に成長しました。今は、分院も含めてどんどん拡大中です。職種別のスタッフ教育で医院拡大に成功したケース50

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