インプラントYEARBOOK 2018
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ノーベル・バイオケア・コニカルコネクション・インプラントシステムノーベル・バイオケア・コニカルコネクション・インプラントシステムClinical Reportノーベル・バイオケア・コニカルコネクション・インプラントの臨床応用依田 泰(Yoda, Yasushi)(東京都文京区開業:依田歯科医院/東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎口腔外科学分野)所属・役職東京医科歯科大学臨床教授,Academy of Osseointegration Active Member,European Association For Osseointegration Member,American Academy of Implant Dentistry Member,American Academy of Periodontology International Member,お茶の水EBM臨床研究会代表緒言 2010年にNobelActive®,2013年にNobelReplace® Tapered CCおよびNobelReplace® Tapered CC PMC,2016年にNobelParallelTM CCが日本国内で発売され,ノーベル・バイオケア・コニカルコネクション・インプラントのフルラインアップが日本国内でも応用可能となった. 筆者は抜歯後即時埋入の場合,骨質が軟らかい症例,骨量が少なく骨造成を併用する症例や下顎中切歯,下顎側切歯にはNobelActive®をおもに使用し,骨造成を併用しないヒールドサイト症例にはNobelReplace® Tapered CC,インプラント周囲炎のリカバリー症例や歯周病のリスクが高い症例には0.75mmの機械研磨カラーがあるNobelReplace® Tapered CC PMC,解剖学的に制約があり,ナロー,レギュラー幅径で長径7mmのインプラントを応用しなければならない症例やガイドサージェリー,バイコーティカルにしたい症例ではNobelParallelTM CCを使用し,症例に応じて使い分けている. そこで本稿では,世界的にも主流になりつつあるノーベル・バイオケア・コニカルコネクション・インプラント応用した臨床症例を紹介する.症例供覧症例1:下顎側切歯部へのNobelActive®の応用 患者23歳女性,矯正専門医より両側側切歯の先天性欠如のためインプラント治療依頼にて紹介され来院した.両側側切歯相当部のスペースに左右差が認められ,インプラント治療を行うに際して,₂部の近遠心スペースが不足していた(図1).再度その矯正専門医に状態を説明するとともに₂部の近遠心スペース確保・調整を依頼し,患者にも矯正専門医への再受診を勧めた. 約6ヵ月後に₂₂部の近遠心スペースの調整を終了し,再度インプラント治療依頼にて紹介され来院した(図2).矯正専門医との連携のもとに術前矯正が終了したので,インプラント治療を計画することとした. CT撮影を施行し,NobelClinician®を用いて治療計画の立案を行った.Linkeviciusら1)の報告で示さ253253

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