下顎総義歯吸着テクニック ザ・プロフェッショナル
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の時点では2mm与えておいた。本症例では咬合器上で最終的な前方側方運動調整を行った結果、Over-biteは1mm、Over-jetも0.2mmの前歯部クリアランスが付与された。 本症例では臼歯の人工歯をClassⅢ用の交叉咬合用として唯一発売されているオーソシットKタイプ(クロスバイト用、Ivoclar Vivadent)を利用した。前歯については同メーカーのビボデントを選択した。ClassⅢの人工歯配列:下顎臼歯部の配列図11 下顎臼歯部の配列。本症例におけるClassⅢの咬合平面の後方基準は、レトロモラーパッドの1/3の高さに設定(やや後下がりになる)3Dテンプレートの彎曲面に対し、第一小臼歯頬側咬頭、第二小臼歯頬側、舌側遠心咬頭、そして大臼歯はすべての咬頭を接触するように配列するパウンドラインよりも臼歯が中に入らないように注意し、歯槽頂、顎堤の中央に配列する。左側最後臼歯が咬合不可能域に配列してあるが、ClassⅢの症例で安定した咬合を得るために大臼歯は重要であるため、口腔内での転覆試験を歯科医師に行ってもらう咬合安定域咬合不安定域咬合不適切域臼歯部歯槽頂線と前歯部歯槽頂線の交点(第一小臼歯での咬合安定のために外に出ない位置に配列を行う)咬合安定域咬合不安定域咬合不適切域咬合不安定域咬合安定域顎機能障害をともなったClassⅢの義歯製作方法169

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