下顎総義歯吸着テクニック ザ・プロフェッショナル
4/6

下顎顎堤吸収症例における個人トレーのデザインワックスによる4つのリリーフ部位歯槽頂部:本症例のように、レトロモラーパッド前方部に線維性の組織がなく、全体が柔らかい腺組織の場合は、レトロモラーパッドをリリーフしない。義歯床縁の全周囲が柔らかな組織に接触し、咬合圧が加わった時に義歯が沈む。その豊かな被圧変位性にて、完全に義歯床がレトロモラーパッドを封鎖するからである①レトロモラーパッドの形どおりに描く③歯肉頬移行部(歯槽粘膜翻転部)にラインを描く②染谷のスジを避ける④顎舌骨筋線を2~3mm越えて後顎舌骨筋窩部に入る⑤-1頬小帯を避ける⑤-2正中下唇小帯を避ける⑥オトガイ筋の付着部をワックスにてブロックアウトするが、活動が弱い筋肉なので、トレーで被ってもかまわない⑦顎堤形態不良のケースでは、唇側歯肉境移行部の最深部にラインを描く⑦顎堤形態不良のケースでは、唇側歯肉境移行部の最深部にラインを描く図20 下顎顎堤吸収症例における個人トレーのデザイン。後顎舌骨筋窩部のアンダーカット舌下ヒダ部:過剰な機能圧を受けやすい舌下ヒダ部はかならずワックスでブロックアウトする。オトガイ筋の付着部図21 ワックスによる4つのリリーフ部位。臨床実践2 上下顎難症例・ClassⅡ-division2で上顎フラビーガム&高度の下顎顎堤吸収をもつ症例97

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る