今読むべきインパクトの高いインプラント80論文&88症例
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8. Implant-supported dental prosthesis7. Implant overdenture6. Ridge preservation5. Orthodontic implant4. Immediate implant placement3. Sinus augmentation2. Digital dentistry1. Bone augmentation23456781 症例の概要 患者は34歳男性。前歯が外れて痛いとのことで来院。同部位は歯根破折によって保存不可能。また、₁の補綴装置の近遠心的幅径は₁の近遠心幅径よりも大きく、左右非対称である。上下顎前歯部の叢生および₁の歯根破折を認めた。患者は矯正治療および抜歯後にインプラント治療を希望。抜歯後即時埋入を諦め、軟組織の治癒を待ってからの早期埋入を選択した。骨吸収も予想されるため骨造成を併用し、インプラント補綴を行う。 処置内容とその根拠 歯列と咬合を改善し、₁を抜歯した。Thin Biotype、Triangular Shapeであったため軟組織の治癒が落ち着いた早期埋入(Type 2)を選択した。骨造成を併用することでインプラント周囲に十分な骨量を確保し、軟組織の変化に対応できたと思われる。二次手術においても唇側に軟組織を移動し、厚みを増した。歯列不正をともなった歯根破折歯へ矯正治療を行い、咬合およびスペースの改善は有効であったと思われる。図5 矯正治療中(歯根挺出後)、リッジプリザベーション前の正面観(2013年2月22日)。図6 同咬合面観(2013年2月22日)。図7 自家骨を採取し、Strau-mann社 BLインプラント ø4.1×14mm RCを埋入した(2013年8月29日)。図8 吸収も考慮し、自家骨と骨補填材料で骨造成を行った。図9 唇側に骨がバルコニーとなるよう骨造成を行った。図10 術直後のCT画像。唇側の骨造成が確認できる。図11 補綴装置装着直後の正面観(2014年8月23日)。図12 補綴装置装着後約1年10ヵ月経過時正面観(2016年6月20日)。図1 初診時パノラマX線写真(2011年5月27日)。図2 同デンタルX線写真。歯槽骨付近までと思われる歯根破折を起こしている。図3 矯正治療前の正面観(2011年6月24日)。図4 同咬合面観(2011年6月24日)。矯正治療をともなった上顎前歯部へのインプラント治療を行った症例甘利佳之(東京都開業)Schneider D, Schmidlin PR, Philipp A, Annen BM, Ronay V, Hämmerle CH, Attin T, Jung RE. Labial soft tissue volume evaluation of different techniques for ridge preservation after tooth extraction: a randomized controlled clinical trial. J Clin Periodontol 2014 ;41(6):612-617.4586

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