世界最強の歯科保健指導上巻

6/6

オーストラリアでは、そんなに肥満が問題になっているのか……。肥満が急増し、メキシコやアメリカに継いで“世界の肥満大国”の1つです。　オーストラリアの日本人ガイドさんから聞いた話ですが、日本では「街を歩くと100mに1軒、コンビニがある」と言いますね。でもオーストラリアの都市では、100m歩くとスポーツジムがあるそうです（図1）。もっと食生活に気をつければ良いのに……。ぼくも先日アメリカに行きましたが、空港に降り立つと極度の肥満の方が多いのに驚きました。肥満は、生活習慣病につながりますからね。医学的には糖尿病の90%、心疾患の80%、脳血管障害の70%の原因になっているそうです。図1オーストラリアの都市部では……いたるところにスポーツジムがあります。医療費がますます高騰しますね。アメリカの中年夫婦を観察していたのですが、体型が見事に正比例しています。本当ですか! そう! 女性が太っていると男性も太り、女性がスリムだと男性もスリムでした。でもどうして中年夫婦の体型が、正比例するのでしょうか? 肥満は、遺伝的な要素もあるが、同じ食生活をしていると似てくるからね。きっと、食事を作る主婦の考え方によって、主人の体型も決まるんだよ。肥満は、食生活と関係が深いですからね。最近“生きるために”というより、“病気になるために”食べているという言葉があります。アメリカでは、BMIが30以上の中等度肥満（肥満2度）の割合は、約31%（2007年）です。ちなみに日本では3%。BMIって? 体格指数注1)のことです。 計算式は、体重kg ÷ (身長m)2で表されます。これが“22”のときにもっとも病気になりにくいです。ちなみにこの計算式にあてはめてみると、身長160cmで77kg以上、170cmで87kg以上だと“肥満（2度：中程度）”となります。日本では、“亭主元気で留守が良い!”なんて宣伝がありましたね。女房は太って、亭主はやせているパターンが多いですが……。注1：BMI判定基準　40以上……肥満（4度）　　　　 35～40未満……肥満（3度） 　30～35未満……肥満（2度） 　　25～30未満……肥満（1度 ）　18.5～25未満……普通体重　　18.5未満……低体重 263PART4 ● 食育編