歯科医師なら知っておきたい81のからだの症状
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●皮膚の症状4214この症状のポイント!皮膚に赤い発疹が出た蕁麻疹以外の発疹の種類は多いです.にきびのようなものから全身の小さな赤い発疹(丘疹)のようなものまであり,かゆいものからかゆみのないものまで数は多いのです.真皮の血管拡張により起こる赤い斑点は紅斑と呼ばれます.膨疹(ぼうしん=蕁麻疹)ほどではなくても隆起するものが多いですが,もちろん隆起しないものもあります.紫斑は真皮内に漏れた血液により生じます.掻痒感のある発疹が集まって,左右両側にほぼ同じ部位に同じようにできる湿疹はよく見られます. 皮膚の発疹は目につきやすいため,原因疾患のところで述べてあるように実に多くのものがあり,治療方法もさまざまです.多くはステロイド剤の塗布などで消退しますが,白癬菌による感染症の場合には正反対の治療であるのでかえって悪化します.また,内臓や全身の疾患により皮膚に症状が出ることがあり,この場合には原因に応じた治療を行う必要があり,外用薬は役に立ちません.●原因疾患:湿疹,接触性皮膚炎,多形滲出性紅斑,薬疹,帯状疱疹,白癬(はくせん),アトピー性皮膚炎,蕁麻疹,結節性紅斑,掌蹠膿庖症(しょうせきのうほうしょう),全身性エリテマトーデス,シェーグレン症候群,皮膚筋炎,クレスト症候群,結節性動脈周囲炎,アレルギー性紫斑(アナフィラクトイド紫斑),血小板減少性紫斑病,慢性色素性紫斑,アレルギー性血管炎,全身性強皮症,天疱瘡,尋常性乾癬,血友病,白血病●受診科 :皮膚科,膠原病内科,血液内科代表的な原因疾患と受診科

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