知ってて得した! 歯周治療に活かせるエビデンス
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18歯周病の原因としてのプラークの関与について、学術的には「非特異的プラーク仮説」は「特異的プラーク仮説」に凌駕されてしまいましたが、臨床的には「非特異的プラーク仮説」に基づいた治療、つまり徹底的なプラークの除去が歯周治療の基本として行われています(原因除去治療)5)。この情報を臨床に活かしてみよう!▲バイオフィルム再形成 予防にはケアの連携が 必須非特異的プラーク仮説に基づいた物理的プラークコントロールプロフェッショナルケア➡根面デブライドメント(SRP)歯肉縁下の炎症起因物質の完全除去セルフケア➡毎日のブラッシング歯肉縁上のプラークコントロールで歯肉縁下の細菌叢も改善※プラークコントロールをまったくしないと4日間で元の細菌叢が形成される歯周病の原因は歯石? 咬合?歯列不正? 鬱血?やるべきは、物理的プラークコントロール? 化学的プラークコントロール?これが現在のプラークコントロール実践の考え方なんだね!図5 歯周病の原因論の推移と、現在の歯周病原因論に基づいたプラークコントロール。プロフェッショナルケアで歯面をきれいにしても、セルフケアが“ずぼら”では、次のメインテナンス時に炎症が再発していることもあります。バイオフィルムの形成をなるべく遅らせるためにも、プロフェッショナルケアとセルフケアの連携が必須です。でも、特定の細菌で歯周病を説明できないし、抗菌剤が効きにくい!でも、プラークがあるのに歯周病にならない人がいるのはなぜ?宿主の要因+バイオフィルム感染症◦部位特異性   ◦活動期/静止期◦プラーク感受性 ◦リスク因子プラーク内の特異的な細菌の増加 〔特異的プラーク仮説〕プラーク蓄積〔非特異的プラーク仮説〕

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