GDS 総義歯の真髄
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16Chapter1Chapter1-1印象採得に必要な臨床解剖学&理論(下顎編) 1.下顎の総義歯製作には “臨床的解剖学を踏まえた印象” が 重要 下顎の総義歯床が口腔内に装着された時に、バタバタ動いてしまう経験はないだろうか? この原因は、印象採得時にいわゆる“堤の形“を印象しようとしてしまうことに起因すると思われる。上顎は筋の付着を越えて印象する必要はなく、いわゆる“堤の形“を採得すればよい。しかし、下顎の場合、部位によっては筋の付着を越えての印象採得をしなければならないのである。 そこで重要となるのが、口腔周囲筋の臨床的解剖(筋肉の走行)の知識、さらにはそれらがどのような運動をするかを知ることである。そして「後縁」・「頬側」・「舌側」に分けて考えるとさらに分かりやすくなる。 本項では、下顎総義歯の印象に必要な「後縁」・「頬側」・「舌側」の基本的な解剖学的知識を解説していく。

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