臨床家のための矯正 YEAR BOOK 2014
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058臨床家のための矯正YEARBOOK 2014特集 セルフライゲーティングシステムを知る症例1:Ⅰ級叢生4444抜歯症例 患者は八重歯が気になることを主訴に来院した12歳8か月の女子(図6).顔貌は左右対称でConvex type,オトガイ筋に若干の緊張がみられた(図7a).大臼歯咬合関係は左右Angle Class Iで,オーバージェットは2.5mm,オーバーバイトは2.5mm,アーチレングスディスクレパンシーは上顎-8mm,下顎-8mmであり,₂の舌側転位と下顎前歯部の叢生が認められた.8888の歯胚が認められ,歯数に異常はなかった. 側面セファログラム分析の結果,SNA80.5°,SNB73.7°,ANB6.8°,FMA26.1°,FMIA48.6°,U1-FH108.8°,L1-Mand.105.3°,Interincisal angle119.8°であった.Angle Class I叢生と診断し,前歯部(3-3)0.018,臼歯部0.022スロットのPSLブラケット(クリアティTMSLセラミックブラケット,スマートクリップ)を用い,JETsystemで治療を行い,上顎側切歯の舌側転位と下顎前歯部叢生の改善を行うこととし図8a~f 治療経過.a:装置装着時,b:術後2か月,c:術後4か月,d:術後6か月,e:術後10か月,f:術後1年2か月.◀図6 初診時口腔内.図7a,b 顔貌比較.a:治療前,b:治療後.ababc

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