オーラル・インプラント・リハビリテーション・シリーズ Vol.1
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図5.2.1g ワイヤーをテンポラリーシリンダーに巻く。テンポラリーシリンダー(チタン製に限る)を装着し適切な長さにカットする。カットされたテンポラリーシリンダーに補強線を巻く。その際、補強線は即時重合レジンにて固定する。補強線は、弾性の軟性ワイヤーを使用する。また、断面はラウンドは避け半円断面などが望ましい。理由としては、硬質のワイヤー(特にラウンドの硬質)を使用するとレジンの歪みに対してワイヤーが支点となり本体破折を起こしやすい。軟性ワイヤーを使用することでワイヤーの弾性とレジンの歪みが相殺され、本体破折はかなりの確率で起こらなくなくなる1)。図5.2.1h 人工歯の装着。排列する人工歯はアンダーカットのみではなく、舌側側に接合させることにより一層強固な維持が得られる。図5.2.1i レジン人工歯の用意。図5.2.1g図5.2.1h図5.2.1i図5.2.1j~l 咬合器上で修正研磨を行う。咬合器上に排列終了後、辺縁のレジンの余剰部分を削除し、口腔内に試適。通常、上顎のケースにおいては、犬歯から犬歯の排列の段階で試適を行い、切縁の位置、長さやリップサポート、正中、平衡性などを確認する。プロビジョナルレストレーションの段階ではカンチレバーを付与せずに最後方インプラントまでの排列とする。図5.2.1m~q 咬合調整後、形態修正を行い基底面にレジンを盛り鞍状型を呈しないように調整する。なお、基底面形態については補綴ガムを必要とする場合、必要としない場合などにより基底面の形態は異なる。また、角化歯肉の量や厚みによっても形状、膨隆量は異なる。参考文献1. Duyck J, Van Oosterwyck H, Vander Sloten J, De Cooman M, Puers R, Naert I. Influence of prosthesis material on the loading of implants that support a fixed partial prosthesis: in vivo study. Clin Implant Dent Relat Res 2000;2(2):100-109.125Oral Imprant Rehabilitation Series5.2 術中のプロビジョナルレストレーション製作方法

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