オーラル・インプラント・リハビリテーション・シリーズ Vol.1
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外科手術中(インプラント埋入後の粘膜閉鎖直後)に印象用コーピングをフィクスチャーに装着して採得し、手術3時間後にはプロビジョナルレストレーションの製作を完了する。5.2.1術中印象採得法の利点 骨整形などによる顎堤の変化に対して柔軟に対応でき、手術後の顎堤の形態に合った補綴の立ち上がりやリップサポートが付与しやすい点が挙げられる。また、ほとんどのケースにおいてプロビジョナルレストレーションで再現された咬合高径、リップサポート、スマイルライン、5.2 �術中のプロビジョナルレストレーション製作方法その他形態などをそのまま最終補綴に移行することが多い。これは排列なども含め個々の顔貌や変化した顎堤に対応しやすいため、患者の状況に合わしたカスタムメイドの要素が高いからだと考えられる。5.2.2術中印象採得法の欠点 やはり即時重合レジンにて加工、製作するため、患者によっては人工歯の脱離が起こる場合が見られる。ただし、軟性の補強線により本体破折はほとんど見られない。また、施術直後に印象採得後の製作になるため、患者は数時間、待時状態になり、チェアタイムは長くなる。術前印象採得法図5.2.1a~q図5.2.1a~c 上下顎、クローズド印象用コーピング装着。図5.2.1d 咬合採得時、各インプラントにクローズドトレー用印象コーピングを装着し決定した咬合高径にてシリコーンバイトを流し込む。その際に板状スティックなどを用いて平衡性を付与し、垂直顎間距離を参考に正中平衡性を記入。図5.2.1f 口腔内から得られた情報の再現を咬合器上で行う。図5.2.1e また、正中線も同時に咬合器に印記する。図5.2.1a図5.2.1b図5.2.1c124Oral Imprant Rehabilitation Series5章 プロビジョナルレストレーションの製作方法と最終補綴への移行

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