基本からわかる!歯科矯正用アンカースクリュー
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26図2-9 初診時のパノラマエックス線写真.上顎左側および下顎両側第三大臼歯の埋伏を認める.◦治療計画に至る分析と診断本症例は上下顎前突であり,著しい口元の突出感と口腔周囲筋の緊張を認めた.さらに上下顎前歯は唇側傾斜し,上下顎中切歯歯軸角(interincisal angle)も小さいことから,上下顎前歯を大きく後方に牽引する必要があった.しかし上下顎第三大臼歯は完全埋伏しており,臼後部に全顎的な遠心移動に必要なスペースを認めなかった.そこで,先天欠如歯のある上顎右側(4)を除く3本の第一小臼歯を抜去し,抜歯症例として治療することとした.顔貌および咬合の改善のためには上顎の最大固定が必要であったため,歯科矯正用アンカースクリューを用いることとした.図2-11 初診時のセファロトレース.図2-10 初診時のセファログラム.

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