GPのための咬合誘導
3/6

076076上顎歯列弓拡大の歴史1877年 Kingsley NWJumping plane 1877年 Kingsley NW1892年 Kingsley NW 解説上顎歯列弓拡大の歴史を遡ってみると,近代歯科医学の始祖ともいわれるフランスのPierre Fauchard(1728)にたどり着く.上顎歯列弓拡大装置は,Fau-chardの矯正装置からEdgewise装置,さらに現在使用されているマルチブラケット装置まで続く,個々の歯を結紮線などを用いて,金属プレートまたは金属線アーチにあわせて歯列を拡大していく矯正装置Expansion archの流れ(上段)と,コイルスプリング,拡大ネジ,金属弾線,硬質ゴム床,レジン床などを用いた上顎歯列弓拡大装置(下段)の2つの大きな流れに分かれている. とくに1800年代は,多種多様の矯正装置が,多くの歯科医師により開発,発表された.改めて矯正の歴史を調べてみると,拡大装置のみならず,ほとんどの矯正装置の発想は,現在のインプラント矯正およびインビザラインなどの透明プラスティックリテーナーを用いた矯正を除き,1728年 Fauchardの矯正装置以来,1930年代までの200年間に出尽くしている感がある.金属プレート・金属線+結紮線コイルスプリング・拡大ネジ・金属弾線・硬質ゴム床・レジン床1854年 White JDHinged plate1869年 Coffin WHCoffin spring1886年 Talbot ES1859年 Westcott A1860年 Angell EC1887年 Farrar JN金属プレート+結紮線金属線+結紮線+金属バンド持続的な力 vs 間歇的な力●●●●1700年1800年1728年Pierre Fauchard1757年 Bernard Bourdet 1803年Fox J1842年Harris CA1882年Patrick JJR●❸●❹●❺●❶●❷❷~❺,~は文献2,は文献9・10,は文献13,は文献17,は文献19,は文献24より,それぞれ改変引用.

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です