3年目からの歯科衛生士臨床
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78再評価の説明でメインテナンス通院が決まる1初診から継続して通院し、再評価までたどり着いた患者さんに対し、「最初に比べるとよくなりましたね。では、次回からメインテナンスに来てください」などと簡単に説明していませんか? 再評価の説明は、患者さんと私たちの努力の成果が現れる大事な総決算です。この時間で、今後患者さんがメインテナンスに通院するかどうかが決まると言っても過言ではありません。私たちは、今行っている歯科治療がどのような意味があるのか(ステージなのか)を理解しています。しかし患者さんは、どのようなステージであっても「ただ歯科医院に行く」と考えていることが一般的でしょう。もし患者さんにとってのメインテナンスが治療の延長のような位置づけであったとしたら、いつまで治療が続くのか、◉図1 治療・メインテナンス・SPTの位置づけの違いChapter 16再評価の説明ポイント患者さんは不信感を抱くかもしれません。ゆえに、●治療=病気を治すために通院する●メインテナンス=病気にさせない・予防のために通院する●SPT=現状維持・悪化防止のために通院するこの違いを歯科医院と患者さんが共有する必要があります(図1)。再評価の説明は、単に治療結果を説明するだけにとどまらず、この区切りを患者さんにしっかりと認識してもらうためにも重要な役割を担っています。説明に際しては、患者さんが●初診時からの経過と現在の問題点●今後の対策●適切なメインテナンス間隔を理解できるように、再評価で読み取ったことをわかりやすく伝える準備をしておきましょう。メインテナンス病気にさせない・予防再評価治療病気を治すSPT現状維持・悪化防止

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