必携!矯正装置
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132Chapter20セクショナルブラケット装置1. 基本構成 基本構成はエッジワイズブラケット,エッジワイズバッカルチューブ,バンド,ワイヤー,結紮線などである.A. エッジワイズブラケット(1) ブラケットはアーチワイヤーを唇面方向から挿入する横長のスロット(溝),結紮線をかけるウイング,および歯面に接するベースから構成される(図20-2).(2) ブラケットスロットは断面が長方形であり,そのサイズは幅×深さで表される(図20-2).(3) 分類①スロットサイズにより,0.018″(幅)×0.025″(深さ)ブラケットと0.022″(幅)×0.028″(深さ)ブラケットに分類される(図20-2).②ウイングの数により,シングルブラケットやツインブラケットに分類される(図20-3a).③装着する歯種により,ツインブラケットはウイング間の距離が異なる(図20-3b).④ブラケットの形態により,ストレートワイヤーブラケット(図20-3c)とスタンダードブラケット(図20-3b)に分類される.a.ストレートワイヤーブラケットには,イン・アウト量,アンギュレーション,トルクが組み込まれている(図20-3c).b.スタンダードブラケットにはこれらが組み込まれていない(図20-3b).c.ストレートワイヤーブラケットを用いた矯正治療ではアーチワイヤーの屈曲を最小限に抑えられる.Ⅰ. 基礎知識と基本技能概 説(1) 萌出している歯のうち数歯にブラケットやバッカルチューブを装着し,歯の移動を行う装置の総称である(図20-1a~c).(2) 歯の移動にはアーチワイヤーやエラスティックなどの矯正力を用いる(図20-1a~c).(3) 永久歯列期に用いられるマルチブラケット装置に対する名称である.(4) セクショナルブラケット装置は永久歯列期のマイナートゥースムーブメント(MTM)にも用いる.(5) 代表的なセクショナルブラケット装置には2×4装置がある(図20-1a~c).(6) 2×4装置は,2つのバッカルチューブ付きバンドを固定第一大臼歯に装着し,4つのブラケットを切歯に接着することからこの名称がある(図20-1a~c).

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