必ず習得しておきたい歯科医院のための救命救急処置
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13Chapter1歯科医院で行う救命救急処置反応なし呼吸なし,または死戦期呼吸のみ大声で助けを呼ぶ119番通報/蘇生チームの出動を要請CPRを開始胸骨圧迫の中断を最小限にする質の高いCPRに集中する心リズムをチェックただちにCPRを再開ただちにCPRを再開ショックの適応あり(VF/無脈性VT)ショックの適応なし(PEA/Asystole)ショック1回胸骨圧迫の中断を最小限にしながら・高度な気道確保器具を考慮・高度な気道確保器具挿入後の連続した 胸骨圧迫・定量波形カプノグラフィを考慮・静脈路/骨髄路を確保・血管収縮薬と抗不整脈薬を考慮・可逆的な原因の治療二次救命処置心停止後の即時モニタリングとサポート以下の項目についての検討を含む:・12誘導心電図・再灌流療法 ・酸素化と換気・体温管理 ・可逆的な原因(文献1,2より引用改変)世界各地域における一次救命処置(BLS) ILCORは,世界各地域の蘇生協議会が,その地域の医療・経済・文化などのレベルに応じて,独自の蘇生法ガイドラインを作成することを援助している.同時に,ILCORの基本原則から逸脱しないように求めている.つまり,CoSTR 2010に基づいて,世界各国・地域における蘇生法ガイドラインが作成されている.図2~4は,それぞれアメリカ,ヨーロッパ,日本における成人の一次救命処置(Basic Life Support:BLS)ガイドラインである3~5.傷病者を評価し通報する手順に若干の違いがあるが,胸骨圧迫から心肺蘇生法(Cardiopulmonary Resuscitation:CPR)が開始された後は,図1世界共通の心停止アルゴリズム国際蘇生連絡協議会(ILCOR)から発表された「心肺蘇生(CPR)と救急心血管治療(ECC)における科学と治療勧告についての国際コンセンサス(CoSTR)2010」に基づく心停止アルゴリズム.

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