禁煙 あなたのお口と全身の健康
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第3章 喫煙はお口の健康にこんな悪影響が49 図表3-5 タバコを吸わない健康な人の口の中(a)と30年間タバコを吸っていた人の口の中(b)の比較(a)(b) 図表3-6 歯周病により歯が抜け落ちた例(喫煙者)代表的な結果を示します。 たとえば,非喫煙者と喫煙者の歯周病の患者同士を比較すると,喫煙者のほうが歯の周りにあって,歯を支える土台の役割を果たしている骨(歯槽骨)がなくなって,状態が悪いことがわかっています(図表3-7)。またそれに伴って,歯茎が下がり,歯の揺れも大きくなる傾向にあります。 しかし意外なことに,悪い部位へのプラークのたまり具合や,それに反応する歯肉の炎症の強さには,より重度喫煙者(228名)〈調査対象者〉非喫煙者(481名)歯石のつき具合歯周ポケットの深さ (mm)歯の周りの骨のなくなり具合(mm)歯ぐきの炎症の具合プラークのつき具合(歯垢)0123←小大→*:P<0.01P<0.01は,統計解析で差があることを証明している**** 図表3-7 喫煙者と非喫煙者の歯周組織の状態のちがい(b)のほうは,歯茎が下がり,歯の根が出てきています。歯の周りの歯茎も少し盛り上がり,歯の揺れもあります。これは重度の歯周病によるものです。(Feldmanらの研究.J Periodontal54,1983)

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