インターディシプリナリー治療計画
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3 インプラント治療における審美:成功のための青写真・Leziy/MillerCase Presentation症 例 報 告治療を行った歯科医師Sonia S. Leizy, DDSBrahm A. Miller, DDS, MSc治療計画の立案初診時年齢:34歳初診:2004年6月治療終了:2007年5月現症と既往歴 この章での症例を選択する際に、最初にわれわれは再調査して、全顎的なわかりやすい治療を提示する症例を考えた。しかし、この章は全体的に前歯の審美に焦点を当てていたことを心に留め、われわれは最終的に関心事のより限定されたエリアで、複雑の程度が高くて珍しい審美的難問の症例を選択した。この症例において骨の喪失は近接する歯に影響を与える重要性は、臨床家が治療計画の過程において考慮すべき重要な外科的あるいは補綴的な難問を提示する。 患者は上顎左中切歯の最近の歯肉の軟らかさを主訴として訴えた。歯肉が異常に赤くなり、ブラッシング時に出血することに気がついたと患者は言った。先月には歯肉が腫脹した。患者は14歳のときの落下による前歯の外傷によりこれらの歯根を破折したことを報告した。外傷後の治療は、上顎右側中切歯と、上顎左側中切歯の歯内療法であり、上顎左側中切歯は10代の後半にクラウンによって補綴した。 患者はそのほかの心配はないこと、定期的な6ヵ月ごとの通常のデンタルケアと通常の治療歴があることを述べた。医科的既往歴特記事項はない。診断所見口腔外および顔貌所見・ 口腔外所見は特記事項はなし。・ 歯肉を提示する高いスマイルライン。口腔内所見・ 線維性の歯肉バイオタイプ。・ 中程度の歯肉のスキャロップ。・ 上顎左側中切歯の唇側は中程度の炎症で、プロービング時に出血がある。・ 上顎左側中切歯の歯根の中間部に相当する唇側の瘻孔は、唇側の皮質骨が慢性炎症の影響を受けていることを示唆している。・ 歯周組織のパラメーター(歯周ポケットの表を参照):プロービング値は2~3mmの範囲にあり、歯肉の退縮はなく、根分岐部の骨欠損はなく、上顎右側中切歯と上顎左側中切歯の唇側歯肉に軽度の歯肉の増殖がみられ、上顎右側中切歯の動揺度は1、上顎左側中切歯の動揺度は2であった。・ 口腔清掃状況は良く、プラークのレベルは低い。・ そのほかに顕著な修復的な所見はない。・ 修復的治療歴は少ない。108

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