新版 1からはじめるインプラント治療 完全マニュアル
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47第4章 術前に準備すべき器具・器材と院内のチームワーク2)各スタッフとの連携 主治医は、手術前日までに、アシスタントドクターや麻酔科医、歯科衛生士らの介助者に治療内容を説明する(図4-2)。チーム構成とその役割を明確にし、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士がそれぞれ十分な準備・確認を行うことが手術の成功につながる2)。インプラント手術前に確認すべきチームワークと各担当の仕事主治医(手術担当歯科医師)、麻酔科医、歯科衛生士、歯科技工士らでカンファレンスを行い、治療内容や方法について、そのリスクも含めて共通認識を持つことが大切である。手術の内容、時間配分、使う器材のリストなどを記載した手術計画表を用いて全員で確認する。図4-2 筆者の医院のカンファレンスの様子。 歯科衛生士は、主治医と患者さんの間に立ち、より良い信頼関係が保たれるように配慮しなければならない。患者さんは、主治医には尋ねづらい点を歯科衛生士に聞くこともあるので、インプラント治療の手技や知識についても熟知し、わかりやすい手術説明や補足ができるように心がける必要がある3)。ポイント受付スタッフ:前日に患者さんへ電話。予約の確認を取り、手術の不安や心配を除くよう配慮する。この時点で患者さんの体調や様子を察知して、主治医や麻酔科医へ申し伝えることができ、不測の事態や当日キャンセルなども防止できる。主治医:立案した治療計画の確認。口腔外科専門医らと連携する場合には、手術内容やCT、口腔内模型などの患者情報を郵送・メールにて送り、入念に打ち合わせを行う。歯科衛生士:準備する器具・器材などを確認する。歯科技工士:スタディモデルやX線画像をもとに主治医と協議し、サージカルテンプレートを製作・調整する。受付スタッフ:麻酔科医と連絡を取り、手術時間・内容の最終確認を行う。

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