イラスト・写真・動画で学ぶ!  低侵襲 歯周組織再生療法
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n1oitceS43図1a~c 初診時の口腔内写真およびデンタルエックス線写真,歯周組織検査表を示す.ブラキシズムなどの悪習癖はなく,動揺も認められなかった.62344335104484542433623333354396344231.初診時の状態初診時の口腔内写真およびデンタルエックス線写真,歯周組織検査2.再評価時の状態再評価時の口腔内写真およびデンタルエックス線写真,歯周組織検査図1a図1b図1c頬側3舌側3図2a図2b図2c頬側3舌側3 ペリオドンタルマイクロサージェリーを用いた歯周組織再生療法において,基本となるフラップデザインはMISTである1.MISTが理解できれば,広範囲に及ぶ骨欠損にも,さらに超低侵襲なM-MISTにも対応できるようになる2. 患者は61歳,女性.非喫煙者で,全身疾患はない(診断は広汎型歯周炎ステージⅢ,グレードB).₅近心部に10mmの深い歯周ポケットが認められ,非常に顕著な出血が認められた(15mmの歯周プローブを使用).デンタル 患者は治療に対して非常に協力的であり,口腔内全体のプラークコントロール(FMPS)や炎症状態(FMBS)もかなり改善してきた(図2).しかし,₅に関しては,いまだBOP(+)をもつ9mmの深い歯周ポケットが残存 本章では,垂直性骨欠損に対しMISTを用いた歯周組織再生療法の1症例をもとに,各ステップのサージカルテクニックについて,重要なポイントを詳しく解説していく.エックス線写真より,同部位に幅の広い垂直性骨欠損が認められた.₄₅は連結されていたが,歯間清掃器具がまったく入らない状態であり,不良補綴装置と判断し,清掃しやすい補綴装置に変えることとした(図1).しており,患者と相談した結果,歯周組織再生療法を行うこととした.同部位の垂直性骨欠損の形態は,深くて幅の広い骨欠損(骨欠損の深さは6mm,骨欠損の角度は42°)であった.図2a~c 歯周基本治療後の再評価時の口腔内写真およびデンタルエックス線写真,歯周組織検査表を示す.いまだBOP(+)をもつ9mmの深い歯周ポケットが残存していたため,患者と相談した結果,歯周組織再生療法を行うこととした.48Chapter 3症例をとおして,MISTのサージカルテクニックをマスターしよう!

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