天然歯を活かしたインプラント治療
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adadbebecfcf 外傷歯の分類と治療方針 外傷歯は「破折性の外傷」(図1)と「脱臼性の外傷」(図2)に大別でき、さらにいく種類かの外傷に細分類されている。一見複雑にみえる外傷歯の分類とそれぞれの歯冠破折の治療のゴール歯冠破折のコンポジットレジン修復とともに増減してきたが、今再び脚光を浴びつつある。 本稿では、天然歯のもつ美しさと治癒力を活かした治療の醍醐味を述べる。図3-a~c 術前。14歳6ヵ月、女子。₁が露髄をともなう歯冠破折で来院。₁:EPT(電気歯髄検査)(+)。図3-d~f 術後1年。断髄、二重覆髄、破折片の再接着が行われている。図4-a~c 術前。11歳5ヵ月、男児。₁の髄角部でのわずかな露髄をともなう歯冠破折。₁:EPT(+)。破折片はない。髄角部のわずかな断髄とダイカルによる直接覆髄を行ってから、コンポジットレジン(以下、CRと略)で修復を行った。図4-d~f 術後4年。CRに咬耗がみられるが、修復物の脱離は生じていない。治療方針は意外と簡単かもしれない。すなわち、できるだけ「抜髄しない:歯髄を保存する」、「被せない:エナメル質を保存する」、「抜かない:歯根膜を保存する」ことを目標にすることである。以下、分類にそって、それぞれの治療方針について解説する。天然歯を活かす! 外傷歯の治癒能力、移植の可能性 月星光博13破折性の外傷単純歯冠破折(露髄をともなわないもの:図1-a) 基本的に破折片の再接着を行う。

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