どう診る? どう育てる? 子どもたちの歯列と口腔機能
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ChapterChapter舌を全力で前下方へ突出させ,10秒間キープ口唇を開けたまま,舌をスポットへ戻す■Infant(幼児用)トレーナー■マルチファミリー■プレオルソ■ムーシールド図12 口唇を開き,舌を全力で前下方へ突出した状態を10秒キープした後に口唇を開いたまま舌を口蓋スポット部へ戻す動きを,連続10回行う.口唇の動きを使わない舌運動と口蓋スポット部への舌の位置づけを身につけることで,口唇の異常収縮や低位舌を改善する.図13 a:重度の鼻閉のない口呼吸が習慣化している3〜4歳児に対して,マウスピースを装着し,口唇を閉じることで鼻呼吸に慣れてもらう.舌を口蓋スポット部に挙上する力をつけ,正常嚥下を獲得する.b:低位舌と異常嚥下癖を改善し,口唇閉鎖力の強化によって舌・口輪筋を鍛える.口腔機能を整え,口腔習癖の歯列への影響を抑制することで,良好な顎骨成長を促し,歯列を整える.図13 c:口腔機能の改善だけでなく,より積極的に顎骨成長と歯列のレベリングを促すために使用している.日中30分と夜間就寝時に使用することで,咬合異常を改善する.d:口呼吸,低位舌,異常嚥下癖を原因とした機能性反対咬合に対して使用している.口唇閉鎖力が向上し,低位舌,異常嚥下をコントロールすることで,上下顎骨成長が整いながら反対咬合が改善する.75書いた紙を貼ってもらい,舌の正しい習慣を刷り込んでいきます.6)マウスピースを活用した口腔機能トレーニング トレーニングによって口腔機能の改善が確認されるようになってきたら,口腔機能の改善を補助するマウスピース(Infant(幼児用)トレーナー/オーティカ・インターナショナル,プレオルソ/フォレスト・ワン),マルチファミリー(JM Ortho),ムーシールド(JM Ortho)などを活用します(図13).これらの装置は,口腔周囲筋のバランスを整えることで歯列不正を改善することを目的としています.Chapter6 口腔機能の発達を促す指導・トレーニングabcd習慣改善のための舌トレーニング口腔機能改善を補助するマウスピース連続10回行う

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