サポーティブ・インプラント・セラピー
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Ⅴ➡術前図₄‒22 フラップ手術の分類.目標とする治癒形態の違いから,アクセス型フラップ手術,切除型フラップ手術,および再生療法の3つに分類できる.図₄‒23 アクセス型フラップ手術の術式.①切開:インプラント周囲溝から骨欠損底部まで内斜切開,および近心および遠心部に歯槽頂切開を加える.②剥離・PMTC:骨膜剥離子を用いて全層弁(粘膜骨膜弁)を剥離する.そして,骨欠損内の肉芽組織除去後,ニッケルチタンブラシ等を用いてPMTCを行う.③縫合:粘膜骨膜弁を元の位置にもどして,縫合する.アクセス型フラップ手術①切開②剥離・PMTC切除型フラップ手術③縫合再生療法ートプレーニングを行うことは可能であるが,現在臨床で用いられているインプラントの多くは,スクリュータイプであるため,非外科的にスクリューの溝と溝の間に清掃器具を到達させることはきわめて困難である.また,ラフサーフェイスの清掃に用いるニッケルチタンブラシは,粘膜を剝離しないと使用できない.116   Step3 外科的治療Step1およびStep2を行ってもBOPおよび排膿が消退しない場合,粘膜や骨欠損形態の修正が必要な場合,また,上部構造を除去できない場合には,Step3に進んで,フラップ手術,つまりインプラント周囲粘膜を剝離して,粘膜縁下およびインプラント体のラフサーフェイス部の清掃を行う. 天然歯の単根歯では,比較的深いポケットであっても,ミニファイブ等を用いればスケーリング・ル1.フラップ手術の分類 フラップ手術とは,歯肉(粘膜)弁を剝離して行う外科的な処置の総称であり,目標とする治癒形態の違いから,アクセス型フラップ手術,切除型フラップ手術,および再生療法の₃つに分類できる(図

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